診療科・各部門

骨折リエゾンサービス(FLS)とは

脆弱性骨折は骨の強度が低下し、“くしゃみをしただけ”などのわずかな外力で生じる骨折であり、元気で自立していた生活を奪い、人生を変えてしまう重大な疾患です。一度脆弱性骨折を起こした患者さんの二次性骨折リスクは非常に高くなるため、骨折治療を受けた患者さんの次の骨折を未然に防ぐことはご本人のみならず、ご家族、地域社会、さらには医療経済の面からも極めて重要なことです。

FLSとはFracture Liaison Serviceの頭文字をとった略語で、特にリエゾンとは「連携」「つなぎ」「橋渡し」などを意味するフランス語です。医師、薬剤師、看護師、管理栄養士、理学療法士、事務員など各職種の強みを生かして骨粗鬆症治療の開始、治療を継続することに努める取り組みです。

当院の取り組みと強み

当院のFLSには、専門知識を持つ「骨粗鬆症マネージャー」の資格を有した薬剤師2名、看護師2名、理学療法士2名が在籍しています。


薬剤師の視点: 適切な薬物治療の管理とアドバイス
看護師の視点: 患者さんの生活に寄り添ったケアと指導
理学療法士の視点: リハビリテーションを通じた身体機能の改善、環境調整による転倒予防


このように様々な視点からアプローチし、患者さんの「また元気に歩ける毎日」を守るために二次骨折予防を実践しています。


【2026年4月受賞】当院の骨折リエゾンサービスが国際評価「IOFベストプラクティスフレームワーク」でブロンズ(銅賞)を受賞しました【石川県初】

この度、浅ノ川総合病院の骨折リエゾンサービス(FLS)が、国際骨粗鬆症財団(IOF)が定める国際的な評価基準「ベストプラクティスフレームワーク」において、ブロンズ(銅賞)に認定されました。

このブロンズ認定は、石川県医療機関で初となります。

賞状1

徳海整形外科部長の統括のもと、チーム一丸となって取り組んできた地域住民の方々への啓発活動による予防意識の向上、早期受診の促進、そして職種の垣根を越えた密な連携。これら一つひとつの積み重ねが、今回の国際的な評価に繋がったものと考えております。

今回の受賞を大きな励みとし、今後も地域密着型の質の高い医療を誠実につなげてまいります。

骨粗鬆症は、早期に気づき、継続して向き合うことで防げる骨折があります。骨密度や骨の健康状態が気になる方は、どうぞお気軽にご相談ください。これからも当院は、地域の皆さまが安心して暮らせるよう、骨の健康を全力でサポートしてまいります。

出前講演

当院は、地域の皆さまとの交流、健康づくりに対する意識と知識向上を目的に、当院職員による「出前講演」を行っております。骨粗鬆症に関連した出前講演もあり、ご好評をいただいております。



「骨粗鬆症の診断と治療」
講師:徳海 裕史(整形外科医師 日本整形外科学会専門医 脊椎脊髄外科指導医 副病院長) 
内容:骨粗鬆症は骨密度測定だけでなく、背中や腰の痛みがあったり、身長の縮みや腰の曲がりが気になったりする場合は、背骨のX線検査を行い、骨折や変形が起きていないかどうか調べます。
骨粗鬆症と診断されたら、治療が開始されますが、骨粗鬆症の治療目的は、骨強度を高めて骨折を防ぎ、QOL(生活の質)を保つことです。治療法の中心は薬物治療で、食事治療と運動治療を平行して行っていきます。既に骨折している場合は、骨折箇所をコルセットで固定、必要であれば手術で治療しながら行います。当院で行っている脊椎圧迫骨折に対する経皮的椎体形成術などについてもお話させていただいております。



「コツコツ“骨美人”のお話(薬・食事・運動)」徳海 裕史先生監修
講師:船戸 元子(薬剤師 骨粗鬆症マネージャー)
内容:骨粗鬆症は高齢者の病気と思われがちですが、実はその第1歩は子ども時代から始まっています。10代後半までに骨量をどれだけ増やせるかが、将来の骨粗鬆症のリスクを左右するといえます。骨粗鬆症を防ぐ基本は、「骨の貯金」を十分に蓄え、それを維持することです。三世代でライフスタイルを見直し、骨粗鬆症の予防と治療を一緒に学びましょう。
健康で元気に過ごすことが、ご自身のみならず、ご家族やご友人への最高の贈り物です。食事や運動などちょっとした工夫と努力の積み重ねが周りの人の幸せにもつながります。簡単にできる骨を強くする運動も入れながら、骨粗鬆症について、わかりやすくお話させていただきます。

講演会・学術活動

【2025年度】
2025.9 45th SICOT マドリード
Improved Outcomes in Balloon Kyphoplasty for Split-Type and Pedicle Fractures: A Modified Technique
Dept. of Ortho. Surg. Asanogawa general hosp. Y.Tokuumi・N.Nobuhiko・Y Yanagi



2025.9 第27回骨粗鬆症学会
〇延山 広祐
「Dual energy CTによる新規椎体骨折の診断 -MRIとの比較」



2025.9 第27回骨粗鬆症学会
〇野崎 利江子(看護師 骨粗鬆症マネージャー)
「多職種で行うアバロパラチド自己注射指導の取り組み」



2025.9 第27回骨粗鬆症学会
〇前川 貴裕(理学療法士 骨粗鬆症マネージャー)
「当院理学療法士による転倒リスク評価の実態と課題」



2025.9 第27回骨粗鬆症学会
〇船戸 元子(薬剤師 骨粗鬆症マネージャー)
「薬剤関連顎骨壊死の病態と管理ポジションペーパー2023の理解向上に向けた取り組み
~院内情報誌、院内研修会の結果からみえた現状と課題~」



2025.9 第27回骨粗鬆症学会
〇重松 薫(薬剤師 骨粗鬆症マネージャー)
「骨粗鬆症薬物治療歴の管理」



2025.6 石川県OLS研究会
〇前川 貴裕(理学療法士 骨粗鬆症マネージャー)
「当院理学療法士による転倒リスク評価の実態と課題」



2025.4 第54回日本脊椎脊髄病学会 千葉
〇徳海裕史・小峰伸彦・長谷賢
「椎体split type骨折や椎弓根骨折を合併した骨粗鬆症性椎体骨折(OVF)に対するBKP治療の一工夫」



【2024年度】
2024.12 第34回北陸脊椎脊髄外科研究会 富山
〇徳海裕史・小峰伸彦・長谷賢
「椎体split type骨折や椎弓根骨折を合併した骨粗鬆症性椎体骨折におけるBKP治療の一工夫について 第2報」



2024.10 第26回骨粗鬆症学会
〇徳海 裕史
「椎弓根骨折や椎体split type骨折を合併した骨粗鬆症性椎体骨折(OVF)におけるBKP治療の一工夫について」



2024.10 第26回骨粗鬆症学会
〇船戸 元子(薬剤師 骨粗鬆症マネージャー)
「アバロパラチド自己注射製剤の薬薬連携の取り組み」



2024.10 第26回骨粗鬆症学会
〇重松 薫(薬剤師 骨粗鬆症マネージャー)
「ロモソズマブ自己中断症例の検討」



2024.10 第26回骨粗鬆症学会
〇太田 美千代(看護師 骨粗鬆症マネージャー)
「当院におけるFLS活動発足による効果と今後の課題」



2024.10 第26回骨粗鬆症学会
〇野崎 利江子(看護師 骨粗鬆症マネージャー)
「アバロパラチド自己注射指導製剤の看護師の関わり」



2024.9 石川県OLS研究会
「テリパラチド製剤の使用経験 ~2023改訂薬剤関連顎骨壊死の病態と管理ポジションペーパーを踏まえて~」
〇船戸 元子(薬剤師 骨粗鬆症マネージャー)



2024.9 第19回NEXT Pharmaceutical College 
〇小峰 信彦
「脆弱性骨折治療の入口と目的」
〇前川 貴裕
「骨粗鬆症患者に対する運動療法」



2024.5 25th EFFORT ハンブルグ
Prevention of secondary vertebral fractures in patients with osteoporotic vertebral fractures through early-stage intervention with balloon kyphoplasty
Dept. of Ortho. Surg. Asanogawa general hosp. Y.Tokuumi・N.Nobuhiko・T.Oshima



2024.3第17回NEXT Pharmaceutical College 
〇大島 健史(日本整形外科学会専門医 日本スポーツ協会公認スポーツドクター)
「脆弱性骨折の連鎖を断つ ~アバロパラチドという新たな選択肢~」
〇船戸 元子(薬剤師 骨粗鬆症マネージャー)
「処方解析ワークショップ ~薬剤関連顎骨壊死の病態と管理ポジションペーパー2023をふまえて~」



【2023年度】
2023.9 第25回骨粗鬆症学会 
〇大島 健史
「後壁損傷の有無における骨粗鬆症性椎体骨折に対する経皮的椎体形成術の合併症」



2023.9第25回骨粗鬆症学会 
〇船戸 元子(薬剤師 骨粗鬆症マネージャー)
「周術期患者への薬学的管理 ~医科歯科連携に寄与できたビスフォスフォネート内服患者の1例~」



2023.6骨粗鬆症治療について考える会
〇徳海 裕史
「骨粗鬆症性骨折に対する骨セメントを利用した手術方法」



2023.6骨粗鬆症性椎体骨折(OVF)を考える会
〇徳海 裕史
「BKP治療の合併症とその対策」



2023.6 Osteoporosis Symposium 2023
〇徳海 裕史
「骨粗鬆症性椎体骨折治療の問題点とBKPの有用性について」



2023.3石川県整形外科医会 2023春
〇徳海 裕史
「骨粗鬆症性椎体骨折に対するBKP治療の意義とその合併症対策」



2022.5 第10回NEXT Pharmaceutical College 
〇徳海 裕史(整形外科医師 日本整形外科学会専門医 脊椎脊髄外科指導医 副病院長) 
「骨粗鬆症患者に対する骨セメントを利用した手術方法」



〇船戸 元子(薬剤師 骨粗鬆症マネージャー)
「わかる!できる!骨粗鬆症リエゾンサービス 〜薬剤師の視点から〜」