石川県てんかん治療地域連携協議会

あいさつ

 てんかんは、劇的な症状である『けいれん』を起こして倒れることが多いことから紀元前の昔からよく記載されている脳の病気です。それに対して祈祷師などにより科学性のない治療法、悪例払い、呪文などを行っていたことからまやかし医療がはびこった昔の歴史があります。またてんかんへの恐怖、病気の理解が不十分なための誤解、偏見や社会的な患者さんの引け目が取り巻く環境が長く続いているのも現実です。

1995年の世界健康機構(WHO)の調査では約1%、実に世界で5,000万人、日本で約100万人の患者さんがおられる疾患で、決して稀な病気ではなく医学・薬学の目覚ましい発達のお陰で、現在では正しい診断と治療を受けることで健康な人と同様の日常生活を送れるようになってきています。

2018年10月に浅ノ川総合病院てんかんセンターが新たに石川県てんかん診療拠点機関として全国13カ所の一つとして厚労省から選定され、2018年12月石川県てんかん治療地域連携協議会が設置されました。てんかん患者さんがこの病気を正しく理解されることで気持ちよく日常生活を送ることが出来るよう、また地域(石川県)の医療機関と連携して安心して適切な診療が受けられるよう包括的医療を目指して努力をしてまいりますのでよろしくお願いいたします。

世話人代表 浅ノ川総合病院てんかんセンター長 廣瀬 源二郎